エリオスは毎晩、
キュピドンと一緒に、
望遠鏡で「月の王国」を
眺めるようになりました。
そうしながら、
様々な冒険を夢想していると、
気が休まったからです。

そう、エリオスが目にしたのは、
美しい王女ロクサーヌでした。
彼はたちまち、ロクサーヌに
恋をしてしまいました。

すると、望遠鏡の先には、ひとりの王女が見えました。マスケロはその娘をかわいいと思いました。でも、彼が目にしたのはロクサーヌではなくて、その妹のリリだったのです。